年末調整に「50名の壁」、従業員50名以上の企業の6割超で残業増加│弥生株式会社

2026年10月22日

弥生株式会社

 弥生株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:武藤健一郎、以下「弥生」)は、全国の企業で給与計算・年末調整を担当する901名を対象に「令和8年分 年末調整業務に関する実態調査」を実施しました。

調査の結果、ソフト導入企業の約4社に1社が税額計算にはソフトを利用する一方、申告書の配布・回収には紙など別の手段を用いており、業務のデジタル化が部分的にとどまっている実態が明らかになりました。

特に従業員50名以上の企業では、年末調整業務に伴う残業や問い合わせ対応への負荷が高まっている実態が見えてきました。

<調査結果サマリー>

<調査概要>

調査名 : 令和8年分 年末調整業務に関する実態調査
調査期間: 2026年9月
調査対象: 全国の企業における給与計算・年末調整担当者 901名
調査方法: インターネットによるアンケート調査


・調査データの引用に関するお願い
調査データをご使用いただく際は、下記クレジットをご記載ください。
出典:「令和8年度 年末調整業務に関する実態調査」弥生調べ

調査結果詳細

1. 部分的なデジタル化が引き起こす二重管理と業務のボトルネック

給与計算ソフトの活用が進む一方で、「計算のみソフトを利用し、申告書の配布・回収は紙など別の手段で行う」といった工程間の分断が発生している企業は27.2%にのぼりました。このような運用では、紙の申告書からシステムへの再入力や内容確認が必要となり、「書類の不備や入力ミスが多く、修正が負担」(44.6%)、「各種申告書の記入内容の確認が負担」(42.6%)、「申告書の配布・回収が負担」(40.5%)など、担当者の負担が解消されにくい状況となっています。

2.「50名の壁」で急増する追跡・確認作業のコスト

従業員数が50名を超える企業では、未提出者への対応や複雑な控除内容の確認業務が大きく増加します。50名〜300名規模の企業では平均約9人の未提出者が発生しており、担当者は個別の追跡や確認業務に多くの時間を費やしています。その結果、年末調整時期に残業時間が増加したと回答した割合は60.5%に達しました。

3. 企業規模によって異なるデジタル化の課題

デジタル化を進める上での課題は企業規模によって異なります。

従業員50名未満の企業では、「現在の紙運用に不便を感じていない」が最多となりました。従来の運用方法に大きな不便を感じておらず、デジタル化の必要性を実感しにくいことが、導入の障壁の一つになっていると考えられます。

一方、従業員50名以上300名未満の企業では、「従業員への周知・案内」「PCやスマートフォンの操作が難しい従業員がいる」が同率1位となりました。
デジタル化によって担当者自身の作業負担を軽減できる可能性がある一方、従業員への説明や操作サポートなど、導入・運用に伴う負担への懸念が障壁になっていると考えられます。

弥生の考察

年末調整の課題は「紙」そのものではなく、業務プロセスの分断にある

 今回の調査では、年末調整業務におけるデジタル化が進む一方で、「税額計算はソフトで行うが、申告書の配布・回収は紙で行う」といった工程ごとの運用の分断が依然として多く残っていることが明らかになりました。

 こうした運用では、紙の申告書からシステムへの転記作業や内容確認、未提出者への督促など、担当者による手作業が発生し続けます。その結果、デジタルツールを導入しているにもかかわらず、二重管理や確認作業などの負担が解消されにくい状況が生じています。特に従業員50名以上の企業では、従業員数の増加に伴い提出状況の確認や問い合わせ対応などの業務が増加し、担当者に業務が集中する傾向がみられました。

効率化のポイントは、各業務をまとめてデジタル化すること

 今回の調査では、申告書の配布・回収から税額計算までを同一システム上で一元管理している企業の77.7%が、40%以上の作業時間削減を実感していることも分かりました。

 また、担当者の負担は税額計算そのものよりも、従業員への案内、提出状況の確認、未提出者への督促、問い合わせ対応といった周辺業務に集中していることも明らかになっています。

 こうした結果から、年末調整業務の効率化には、計算業務のみをデジタル化する「部分最適」ではなく、申告書の配布・回収から進捗管理、税額計算までを一体的に管理できる環境の整備が重要であることが示されました。

課題解決に対応する「弥生給与 Next」

 「弥生給与 Next」は、毎月の給与計算からWeb年末調整、給与明細の電子配布、各種行政手続きまでワンストップで完結するクラウド給与計算ソフトです。年末調整業務においては、 従業員がスマートフォンやPCからアンケート形式のガイドに従って迷わず申告入力できるため、「記載ミスや問合せ」を大幅に削減します。また、リアルタイムな進捗管理やリマインド機能により、調査で課題となった「書類の提出遅延や督促作業」の手間を解消します。 「紙とシステムの二重管理」を防ぎ、初めての担当者でもかんたんでスムーズな年末調整のデジタル化を実現します。

製品URL:https://www.yayoi-kk.co.jp/kyuyo/

年末調整機能の詳細:https://www.yayoi-kk.co.jp/kyuyo/function/nencho/

<参考:導入事例>

1.約100名規模の企業が年末調整をWeb申告に移行し、配布・回収の負担を軽減

JBネットワーク株式会社(従業員数:約100名)

「各種申告書の配布・回収の手間が大幅に減っただけでなく、管理がしやすくなりました。操作方法で不明点が生じた際も、電話や画面共有サポートを通じて迅速に解決できました」

 シフト勤務や在宅勤務の従業員が多いJBネットワーク株式会社では、紙による年末調整書類の配布・回収や管理業務に課題を感じていました。

 同社では「弥生給与 Next」「弥生労務 Next」を導入し、年末調整業務をWeb申告へ移行。これにより、申告書の配布・回収の手間を大幅に削減するとともに、提出状況の管理がしやすくなりました。

 一方で、紙による運用に慣れた従業員からは操作への不安の声もありました。同社ではメールやチャットによる案内に加え、弥生が提供する年末調整関連資料を活用しながら丁寧なフォローを実施しました。

 また、運用中に発生した疑問については、弥生が提供する電話・メールサポートや画面共有サポートを活用しながら、スムーズな運用定着につなげています。

事例記事URL:https://www.yayoi-kk.co.jp/jirei/detail/138/

2. 給与計算の自動化とWeb年末調整の活用で、担当者の負担を軽減

有限会社中央メンテナンス(従業員数:50名未満)

「『弥生給与 Next』を活用した場合、入力されたデータはすべて画面上で確認できます。複数枚の紙を扱う場合と比べて、確認の労力は大きく変わりました。また、自動計算機能によって税額計算の負担も軽減され、今後『弥生給与 Next』のない年末調整は考えられません」

 有限会社中央メンテナンスでは、「弥生給与 Next」を活用した年末調整業務のデジタル化に取り組みました。

 同社では、従業員にも協力を呼びかけながら年末調整のWeb申告を試験的に導入。これにより、紙の申告書を扱うことなく、入力された情報を画面上で確認できるようになり、担当者の確認作業の負担軽減につながりました。

 また、生命保険料控除などの自動計算機能の活用により、これまでExcelを用いて行っていた税額計算業務も効率化。初期設定時には弥生のカスタマーサクセスへ相談しながら運用を進めました。

事例記事URL:https://www.yayoi-kk.co.jp/jirei/detail/137/

弥生株式会社について

弥生は「中小企業を元気にすることで、日本の好循環をつくる。」というミッションを掲げ、バックオフィス業務を支援するソフトウエア「弥生シリーズ」の開発・販売・サポートする企業です。「弥生シリーズ」は登録ユーザー数400万を超え、多くのお客さまにご利用いただいています。

弥生の強みであるお客さまとのネットワーク、蓄積された膨大なデータ、業界最大規模のカスタマーサービスセンター、パートナーとのリレーションシップを、AIをはじめとしたテクノロジーと掛け合わせることで、中小企業の皆さまがありたい姿へ進むことを支援してまいります。

代表者:代表取締役 社長執行役員 兼 最高経営責任者(CEO) 武藤 健一郎
創業:1978年
従業員数:801名(2025年9月現在)
事業内容:業務ソフトウエアおよび関連サービスの開発・販売・サポート
本社所在地:東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX21F
URL: https://www.yayoi-kk.co.jp新規タブで開く

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